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寒い朝でもリチウムイオンバッテリーで一発エンジン始動はできるのか!? [バイク]

いやいや、今年は例年より寒い日が多いですね。

基本的に休日は暇さえあれば、どんなに寒くても雨と雪と凍結がなければ、できるだけバイクに乗ろうって考えています。やっぱりね、機械モノは動かしてあげないと、直ぐに機嫌を損ねますからね。。(^^;



さて、私の F4 にはリチウムイオンバッテリー…リン酸鉄リチウムイオンバッテリー(LiFePO4)…を搭載させているのですが、ここ最近、冬場のクランキング性能が落ちてきたような気がします。

リチウムイオンバッテリーを初めて導入した年の冬は、まだバッテリーが元気だったので寒くても『儀式』なしで余裕でエンジン始動できました。

ところが、2年目、3年目となるに従って、冬場の冷間時のクランキングがだんだん重くなってきました。しかし一度温まると、その後は夏場のように元気なんですけどね。


リチウムイオンバッテリーを買った当初から、寒さには弱いから…と聞いていたので驚きはしないのですが、人によってはもう6年くらい使ってるけど、冬でも元気よ…って人もいます。

はて?何が違うのだろう?思いつくところを列挙してみると…

(1) バッテリーメーカーによる違い?
冬場にバッテリー性能が落ちる原因はバッテリー内の電解液の温度が下がることにより、電子の移動の活性度が落ちることにあります。電解液や構造を工夫することにより、この性能劣化を抑えることが可能かもしれません。(私は化学は苦手なので詳しいことは分かりませんが…)


(2) バイクの保管の仕方による違い?
屋内ガレージで保管しているのと青空駐車では、早朝のバイクの冷え方には雲泥の差があるのは、誰の目にも明らかでしょう。 同じ青空駐車でも、屋根のあるなしや、バイクカバーの有無でも差がつきそうです。


(3) バイクに乗る頻度による違い?
毎日乗っている人と週に一回しか乗らないサンデーライダーでは、やはりバイクの冷え方とか充放電のされ方に差が出てきそうです。過充電、過放電でも性能は劣化します。

(4) バイクの構造的な違い?
リチウムイオンバッテリーは高温状態(60℃以上)での長時間使用でも劣化します。50cc の原付と 1,000cc の SS では、エンジンからの発熱量が全然違います。熱という意味では SS は不利かもしれません。特に SS で渋滞路は最悪ですね(-公-) あの時バッテリーは何度くらいになっているのでしょうか?


なんか、私の場合、バッテリーを劣化させる不利な条件の方が多い様な(汗)



とは言いましても、電解液の温度低下による性能ダウンは一時的なものなので、温度を元に戻してやることにより回復できます!

こういった場合、通常ですと『儀式』と称されるバッテリー活性化の儀を行うことが奨励されています。

『儀式』とはキーをONにして通電状態にしヘッドライトとかウィンカーとかを点灯させ、しばらく強制的に電流を流す行為のことを言います。(この時にセルモーターは回さない)

この状態を数分継続させます。すると、バッテリー内部で化学反応が進むため内部的に発熱し、自ら活性化し出す…というのがその原理らしいのです。


今までの経験では、だいたい5分程度『儀式』をやれば、凄い苦しそうですけど何とかクランキングできる状態まで回復しました。

ただ、中途半端な『儀式』のままクランキングしてしまうと、セルON時の突入電流により電圧が瞬間的に一気に落ちる場合があり、ECU のメモリーがクリアされてしまったり…なんてことがあったりしました。(いわゆる瞬停ってやつ)

もうひとつ注意事項ですが、『儀式』をやるには十分に充電されたバッテリーで行うこと…です。さもなくば…『儀式』の最中に電力が枯渇してしまうかもしれません。



つまりはですね、バッテリー自身の温度が上がりさえすればいいのですよね?

一番単純な方法はバッテリーを外して屋内で保管することです。乗るときにバッテリーをバイクに装着する。これならバッテリーは冷えてないから、一発でエンジンが掛かるハズ。

しかし、バッテリーの付け外しが面倒くさい…というのはよくある話です。仮に付け外しが楽だったとしても、バッテリーを外すことにより、ECU のメモリーが消えたり、イモビライザーが動作できなかったり…とデメリットもあります。

次に考えた方法が、なんらかの方法でバッテリーを温めてあげればいいのでは?ってことについてです。

『儀式』もその方法のひとつといえばそうなのですが、もっと効率の良い方法はないものでしょうか?

温めるといえば…ヒーターですよね?

バッテリー自身を電源としてヒーターでバッテリーを温めるのだ。そうすれば、流れる電流により内部から温度が上がるし、ヒーターによって外部からも温度が上がるので、これは一石二鳥では?(笑)


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ネットで色々と漁ってみたところ、グリップヒーターの自作キットが手ごろな値段で売っていたので、ポチっとしてみました。これをバッテリーケースに貼り付けて、とりあえず実験してみます。


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一週間放置した私の F4 のバッテリーですが、キーオフの状態で 13.09V くらいはありましたが、ヒーターをオンにすると、12.64V から 12.53V までいったん電圧が落ちます。

グリップヒーターの内部抵抗が 9.2Ω くらいでしたので、実験中に流れている電流は、計算上 1.36A 程度だと思われます。

グリップヒーター上で 30℃ になったくらいで、電圧は 12.65V まで回復しました。電力を使っているにも関わらず確かに電圧はV字回復してきます。

いちおう、リチウムイオンバッテリーは高温にも弱いという特性がありますので、今回の実験では念のためグリップヒーター上で30℃になったところで一旦装置を停止させています。

その後にクランキングさせた感じだと、真夏の元気よさには今一歩及びませんが、鉛バッテリーくらいの性能には回復できた感じです。

ただ、実験した日は比較的暖かい天気でしたので、ヒーターのご利益があったのかどうかは、少し疑わしい側面はあります。


それでは実験の様子を動画でどうぞ!



次の土日はもっと寒いようですので、もう一回検証してみようかと思います。



【考察】

結局、通常の儀式と同じことやっているので、本当に意味あるのか?という疑問は払拭できない(笑) 時短になっていれば…救いなんだけど、それは今後の実験に期待(^^;

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